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糸島の明太子、株式会社やますえ「馬場孝志社長」インタビューと糸島への愛

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福岡といえば「明太子」

プチプチとした食感と甘辛のコクのある味わいは、一口食べると、思わず炊きたてご飯を、口の中溢れんばかりに、かきこみたくなります。

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株式会社やますえ本社

糸島に拠点を構え、地元食材を使い、こだわった明太子を作られている企業「株式会社やますえ」

魚大好き!「今日はどんな魚が上がってるかな?」と休みである日曜日の朝が楽しみな、馬場孝志社長に、やますえと出会うまでの経緯と、地元糸島への愛をお話いただきました。

 

 

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「やますえ」との出会い

馬場社長:私は福岡県糸島市出身でして、高校在学中、そして卒業後と瓦職人として活動をしていました。ある日、ネクタイをして仕事場に向かっているサラリーマンに憧れ、冷凍食品の会社に就職、サラリーマンを経験しました。

その後、バブル期に突入。当時羽振りのいい方の多くが、トラック運転手なことを知り、大型免許を取得後、糸島から沖縄の会社に転職、トレーラー運転の道へ。

 

トレーラー運転手時代に、北海道出身の現やますえの山口会長と出会いました。
当時会長が、魚卵と出会って感銘を受け、ロシアやアメリカの魚卵を、日本に輸入する会社を立ち上げたばかり。

会長が、仙台から福岡へ来て、魚卵文化を明太子とともに広げていこう!としている時にお会いし、「営業しないか?」とお声をかけていただきました。

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やますえの工場内、明太子製造の様子

トレーラー業に将来的な限界を感じていた私は、迷わず会長の元へ。当時はまだ、明太子屋さんではなく、魚卵の問屋でしたので、魚卵をトレーラーで運ぶのが私の仕事でした。

そこから会社が少しずつ拡大。それにあたり、私も営業を担当するようになりました。
業績を認められ、親族ではない私が、株式会社やますえの社長をさせていただくこととなり、現在に至ります。

やますえを通じ、都会や海外を含め「糸島の外」を見てきました。
その中で、改めて生まれ育った糸島が、素晴らしい環境だということを理解し、糸島にいかに貢献できるか?を常に考えています。

 

 

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明太子を作る上でのこだわりは、地域密着

馬場社長:現在、アメリカとロシアから輸入した原卵を加工し、明太子を製作しています。
以前から、将来的に生まれ育った糸島で、糸島の食材を使った商品を作りたい!と考えており、試行錯誤した結果、3ヶ月かかってオリジナルの商品を作ることができました。

その中で、特にこだわりを持ったのは、”お酒”と”しょうゆ”
調味料も糸島産で作りたく、当時繋がりがございませんでした、白糸酒造 様とカノオ醤油 様に経緯をご説明し、結果ご協力いただけるようになりました。

 

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左からカノオ醤油 稗田社長、やますえ 山口会長、白糸酒造  田中社長

 

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白糸酒造様のハネ木搾りの様子

大変ありがたいことに、白糸酒造 様からは「お酒はたくさんあるので、色々試してみてください。」と、様々な種類のお酒を提供していただきました。

 

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カノオ醤油様の糀蔵の様子

カノオ醬油様も、大変親身になってくださり、19世紀後半から代々受け継がれている麹文化と地元糸島の食材を融合し、作られたお醬油をご提供くださりました。

 

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“お酒”も“しょうゆ”も産地が「糸島」というだけではなく、両者非常に高い品質の商品を作っていらっしゃるため、今では弊社の明太子作りになくてはならない存在になっております。
正直コストがかかってはおりますが、糸島のものを使用し作られた、最高峰の明太子ができたと自負しております。

 

 

「やますえ」イチ押しの自社商品

馬場社長:冬は、比較的おいしい魚が多い時期ですが、弊社では特に「鯛」をオススメしています。
白身ですが脂がのっており、非常に美味しい。「あげな魚こげな魚 鯛起万世 詰合せ」という6種類の味付けを施した商品がオススメです。

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鯛起万世 詰合せパッケージ

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あげな魚こげな魚 鯛起万世

「あげな魚こげな魚」とは糸島の方言で、「あんな魚こんな魚」という意味。
レモンペッパー、海鮮ネギ塩、にんにく醬油パン粉焼き、香草チーズパン粉焼き、オリーブガーリックソテー、ムニエルオイルの6種類の詰め合わせ、焼くだけ簡単調理で大変好評をいただいております。

余談ですが、2018年は糸島市をあげて「鯛」を打ち出していく予定になっております。

株式会社やますえネットショップ商品一覧はこちら
>>http://www.yamasue.ne.jp/shop/

 

 

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主催イベント「食taku市」の様子

力を入れている社会活動

馬場社長:地元の子供の食育や糸島市食品産業クラスター協議会の代表を務めております。

ーー糸島市食品産業クラスター協議会(以下、クラスターと省略する。)とは何ですか?

馬場社長:クラスターとは、食品加工業者と農林水産業者等が気軽に交流し相互に連携することにより、地元の食材・人材・技術等それぞれが持つ経営資源を有効に結び付け新商品開発や販路開拓、地域ブランドの創出等を図る目的にて設立しています。

主な活動は、

  1. 食品安心安全講習(レベルup勉強会)
  2. 新商品開発や販路開拓
  3. 食を通じての”糸島ブランド”強化

の3つ。

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馬場社長は、糸島の食を盛り上げる「糸島市食品産業クラスター協議会」の会長の顔も持つ。

一つ目は、年々食品の難しい問題が出ており、常に新しい講習を通じての学びが必要になってきました。しかしながら、公益法人の主催する食品講習は高額なため、参加が難しい企業、店舗様が多い現状がございます。そのため、クラスターにて協議会を立ち上げ、1年に3、4回独自に勉強会を開催しております。

二つ目は、クラスター会員様で、糸島の食材を使用し、様々な企業様と生まれたコラボ商品を百貨店様でお取り扱い出来たり、個人宅様に配送するサービスです。

全ての商品を陳列いただけるわけではございませんが、

  • コラボ商品を販売された方は、弊社を通じ、おいていただくことが難しいとされている、大手百貨店に自社商品を置くことができる
  • 弊社やますえは、糸島の食品を世の中に広げることができる
  • 百貨店 様もオリジナリティのある商品を陳列できる

と、三方よしの状態を築くことができました。

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3つ目は、それに伴い、コラボ商品を広報に掲載出来たり、PRが可能になるため、商品を作って終わり、百貨店様においてもらって終わりではなく、しっかりと世の中に広めていくことが可能になります。

「糸島の食」を盛り上げるには、競合ではなく、協力が大事。みなで企業レベルを上げていきたいと考えております。

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愛する地元糸島で実現したいことを、お話されている馬場社長の言葉に力が入ります。

 

 

地元糸島を通じて、実現したい3つのこと

馬場社長:私は地元糸島にて実現したいことが3つ、ございます。

 

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糸島産の天然真鯛を使用したしゃぶしゃぶセット

一つ目は、糸島の鯛の認知度を向上させること。
糸島は天然真鯛の漁獲量日本一。しかし、この誇るべき事実が、全国的にあまり認知されていません。おそらく糸島に市場がない故、福岡市の市場に回り、福岡の鯛と混ざってしまっている事が原因では?と考えております。

「福岡の鯛がおいしいではなく、糸島の鯛がおいしい。」を目指したい。
そのためにも、いつか糸島に市場も持ちたいと考えております。

 

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糸島のふるさと納税では、辛子明太子が提供されました。

二つ目は、ふるさと納税のあり方を変えること。
糸島は、九州で移住したい街No.1にも関わらず、ふるさと納税の人気ランキングでは全国でも中の下。ふるさと納税そのもののあり方を変え、食の宝庫と言われている「糸島の食材」を世の中に広めるきっかけになれればと考えております。

 

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食taku市の様子

三つ目は、糸島をもっと盛り上げたい。
やはり若者に注目されてこそ、盛り上がると考えております。カルチャーを盛り上げてこそ、糸島が盛り上がる。SUNSET LIVEを見習い、私たちも今まで行ってこなかったイベント「食taku市」を主催し、開催するようになりました。

が、新しいことをするのはパワーがいりますね!

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イベントだけではなく、定期的に足を運んでいただけるように「糸島のお土産は、高速に乗る前に、やますえで。」そんな施設も作れたらと考えております。

 

 

編集後記

「5年後10年後、糸島が楽しみでしょうがない。だから僕たちも負けられない!」

馬場社長の力強い一言には、ワクワクさせられ、明るい糸島の未来が見える。真剣に糸島と向き合っているからこそ、5年後、10年後どこまで自身の夢が実現できるのか?

糸島に市場ができているかもしれない。
例え市場ができていなくても、「糸島の鯛は日本で一番漁獲量が多くておいしい」という冠を糸島市にプレゼントしているかもしれない。

そんな糸島を愛する、馬場社長が代表の「株式会社やますえ」様の今後を、SUNSETSTYLEは追いかけます。

 

取材:武蔵巧、福田基広(SUNSET STYLE編集部)
撮影:福田香織
書き起こし:松井脩将(SUNSET STYLE編集部)
編集:福田基広(SUNSET STYLE編集部)

 

株式会社やますえ
事業内容 : 水産加工品の製造及び販売
本社 : 〒819-1134 福岡県糸島市多久523-1
電話 : 0120-417-511
FAX : 092-321-0007
http://www.yamasue.ne.jp/

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