生まれも育ちも福岡県糸島市。
昭和56年12月18日生まれ、現在35歳の専業農家、末住直道さん。
Beach Cafe SUNSET、Bakery Restaurant CURRENTをはじめとする、福岡の飲食店や個人宅にお米を卸されております。
末住さんの米農家になるまでの経緯や、専業農家を通じて大変なこと、サンセットグループとの馴初めについてお伺いしてきました。
末住さんが専業農家になるきっかけとなったのは、元をたどると家系が大きな理由。末住家の農業は、お爺さんが始まり。末住さんのお父様は兼業で農業をされていたそうです。
当初、農業で使用する高い機械を購入するための補助金申請を通すには、敷地面積拡大が条件でした。その時、末住さんは専業農家として活動することを決意されたのがキッカケでした。
末住さんが作られているお米の名前は、「夢つくし」。このお米は、福岡を代表するお米の品種で、おいしい!と非常に評判だそうです。
末住さん曰く、「山から引いている、水の冷たさや土が泥質で粘質があることが、おいしいおコメになる秘訣です」
さらには、朝晩の冷たさや寒暖差が、末住さんの考える美味しい米作りに適しているそう。
「メリットはやはり、自分のペースで仕事ができること。しかし、自分のペースで仕事ができるから、自由で羨ましい!と、思う方がおられるかもしれません。
実際、農業は自由ではありません。農業は天候に左右されるため、自然との向き合い続ける闘いがあります。というのも、収穫時期に雨や風にやられてしまうと、売上に大きく影響が出ます。こればっかりはコントロールできないのが悩みかも。」
それでも人に使われないため、ストレスは無いのかな?とおっしゃる末住さん。「ストレスはないけれども、肉体疲労が来ますね笑」
2005年当時、ガソリンスタンドでアルバイトをしている傍ら、農業を学んでいた末住さんは、もう一つアルバイトをしようと思っていたところに、Cafe SUNSET系列のAntica Marina (アンティカマリーナ/CURRENTの前身)皿洗いの募集を見つけ、応募。2年ほど飲食店での勤務経験を積み、その後、農業に専念されました。
就農してしばらく経ったのち、規模が拡大してきたタイミングで、サンセットグループにお米を卸すようになったそう。
「サンセットグループにお米を卸し始めて、かれこれ10年が経ちました。多くの方にお米を食べていただけ、ありがたい限りです。
現在、飲食10店舗のうち、大変ありがたいことに、サンセットグループ出身の店舗様を中心にお米を使っていただいてます。炭房いまじんさん、Mr.Beachさん、RUSTICK BARNさん、Beach Cafe SUNSET、Bakery Restaurant CURRENT など。今後も一人でやる限り、配達も回さないといけないため、これ以上の拡大は正直難しいと考えています。」
とっても素敵なお人柄の末住さんが作るお米を食べてみたい!と思ってくださった方は、上記飲食店に足を運んでみることをオススメします。
「農業を感覚でチャレンジし、食べていけるまでになるには、とっても時間がかかります。僕はありがたいことに、農家で経験があったから活動できています。そのため、経験下地がない方が食べていけるようになるまでは、正直時間がかかるため、どこか専業でお米を作られている方の弟子入りなどを通じ、しっかりと勉強をしてから、ご自身でチャレンジされたほうがいいと考えます。農業は自然相手ですから。」
母方の祖父が、以前農業に従事していたため、自分にも関係のある話だと思いつつ、今回取材をさせていただきました。
このインタビューを通じ、末住さんの独特な雰囲気、お人柄が周りにいる方々を引き付けているのだろうと感じました。そんな末住さんに「なぜ、糸島から離れないのですか?」とお聞きしたら、「農業をやっているし、自然もあっていいところだし、離れる理由がないでしょ」と。
生まれ育った糸島で根ざして農業をされている末住さん。非常にかっこいい糸島男児でした!
取材:武蔵巧、福田基広(SUNSET STYLE編集部)
撮影:福田香織
編集:福田基広(SUNSET STYLE編集長)
末住直道(すえずみなおみち)
職業:農家
1981年12月18日生まれ
福岡県糸島市出身
サンセットグループAntica Marina(現:Bakery Restaurant CURRENT)で2年の勤務経験後、就農。
現在専業農家として、糸島市を中心に福岡県の飲食店などの「夢つくし」を生産。