1969年生まれ、静岡県藤枝市ご出身、現・Cafe SUNSET 料理長を務める「大持正裕」氏。
Cafe SUNSETの料理長に至るまでの経緯、料理、Cafe SUNSETへの想いを語っていただきました。
大持料理長:学生時代、洋服関係の仕事をしたいと憧れ、地元の高校を卒業後、東京への専門学校から入学しました。入学にあたり、当時、恵比寿の不動産で一番安い物件を契約しました。
契約した部屋は月3万円ほど。紹介いただいたのが代官山の再開発エリアで、古いビルと新しいビルが混在している場所でした。部屋を開けたら4畳半。窓を開けたら、隣の窓、風呂なし、トイレ、玄関共用。
今でも鮮明に覚えています(笑)
専門卒業後は、婦人服のメーカーに就職し、青山の会社に3年半務めました。専門学校卒業時は、ブラックマンデーでバブルがはじけ、天皇が崩御、世間が混沌とした時期でした。入社して、1年、2年、3年と、どんどん洋服業界が厳しくなっていくのを感じました。
「今後どうなるのだろう?」「このままでいいのか?」そう感じ転職することを決意しました。
自分と向きあい、どの業界に転職しようか?大変悩みましたが、自分はお酒が好き、特に洋酒が好きだということもあり、おぼろげながら、お酒関係の仕事に就きたいと考えはじめました。
縁あって、当時、表参道に「真空管」というクラブ(当時は「ミックス」「アポロ」といった有名クラブがあった。)があり、そちらで働くことに。そこは、100種類の本格的なお酒がたくさん常備されており、刺激的で楽しく仕事をさせていただきました。その後、渋谷にあった小さなバー、99年の一年間は、静岡のレゲエのバーにてお仕事をさせていただきました。
大持料理長:30歳近くなった際、お店を持ちたいと思うようになり、今までお酒と関わる仕事を経験させていただいたので、これからは「料理」を学びたい、と思いました。
2000年の6月に福岡(糸島)に来て、いろいろと働くお店を探していましたが、将来的に店もちたいと思っていたため、長期での勤務を考えておらず、短期の人は要らないと断られる日々が続いていました。散々断られたので、気分転換にドライブがてらサンセットロードを走っていた際、偶然、旧Cafe SUNSETを見つけました。実は、最初は夕日がまぶしく、全然場所が分からず帰ってくる時に見つけたのですが(笑)
Cafe SUNSETが気になり入店。カウンターでお茶をしていた際、「スタッフ募集」のチラシが目に入りました。ロケーションも景色も素敵なところで働け、料理の勉強ができたら、どんなに幸せだろう?と、面接を受けさせていただきました。
当時、現ナッティドレッドの桂さんが料理長を勤められており、「夏忙しくなるから、是非よろしく!」と、ご採用いただきました。
Cafe SUNSETでの勤務経験後、縁あって、3年半ほど夫婦でバーをやることに。
当時、妻の弟夫婦がLAに住んでおり、義弟が現地の「蕎麦と和食のお店」にて、すし職人をしていました。同時期にタイミングよく義弟が日本に帰国し、店を持ちたい!と言っていたので、帰国後、私たち夫婦と義弟夫婦の4人でロール寿司のお店を天神にてスタート。
楽しく運営できていたのですが、5年ほど運営後、義弟夫婦が、ビザの関係でアメリカに帰国。それとともに、お店を閉めることにしました。
その後、一番初めに夫婦で開店していたバーの場所で、バケットを使ったサンドイッチのお店を開店を経て、ももち浜にあるレストラン「MAMMA MIA」でも勤務しました。
そして以前お世話になった「Cafe SUNSET」に、2016年4月に16年ぶりに縁あって、料理長として復帰いたしました。
料理長の大持さんに思い入れの一品を伺った際、迷わずに” レゲエが生まれたジャマイカ発祥のBBQ料理「ジャークチキン」 ”をご選出なさいました。
ジャークチキンとは、「ジャーク、ジャーキング」という調理方法が語源の、ジャマイカの郷土料理です。 スパイシーな調味料で味付けされますが、単純に辛いというわけではなく、ハーブ類の爽やかさ、コク深い旨味スパイス、そこに加わるチリペッパー類の刺激的な辛さのコンビネーションから生まれた味付けチキン料理の理想形。
参照元:ジャークスパイス研究所
大持料理長:以前、自分でレゲエバーを運営していた経験があるくらい、レゲエが好き。自分にとって、この業界のスタートがレゲエで、その人々のつながりで、今もこの飲食業界でお仕事させてもらっています。
16年前、Cafe SUNSETで初めて作らせていただいた、”ジャークチキン”を、味付けは変われど、今でもずっと作り続けています。
16年前に当時の料理長が作ったものから、自分が調合したりアレンジしたりした、昔からの名物料理のジャークチキン。ジャークチキンがCafe SUNSETの歴史を作っているように感じ、この一品を脈絡と次の世代にバトンをつなげていきたいと思っています。
大持料理長:糸島の食材をもっともっと使って料理を提供していきたい。
県内外、遠方からCafe SUNSETにお越しになるお客様へ、糸島の食材を活かした料理をたくさん作っていけたら、、、それにつきます。
私が考える、料理のスキルで大事なことは、「素材のおいしさを表現すること」だと考えています。
” この盛り付け、かっこいいね! ”と、お客様に思っていただくことも大事ですが、
”この人参、甘くて美味しいね。”
と言われた方が、作り手として、一生懸命作ってよかった。と思えます。
例えば、子供たちにお絵描きをさせてみると、面白い色使いをした絵を書き、大人を驚かせるような自由な表現をしてくれます。
料理も一緒で、「お皿=プレート」という制約の中で、若い作り手が自由に料理を表現してほしいと、思います。そうすれば、もっと料理が面白くなると思いますし、今以上に愛されるCafe SUNSETになると考えます。
「自分で店を持ちたい!との強い想いは誰にも止められない。でも、自分はすでにその夢は叶えた。今は若いスタッフの力になりたい。若いスタッフ達から、エネルギーをたくさんもらえるので、若いパワー溢れるCafe SUNSETとまた関われて嬉しい。」
大持料理長のインタビュー時にいただいた、作り手スタッフとCafe SUNSETへの想い。
愛溢れる料理長の元、のびのびとお仕事ができているスタッフの皆さんは、料理と向き合える今の環境が、きっと楽しいはず。
レゲエを愛する、大持料理長オススメの一品” ジャークチキン ”
Cafe SUNSETにお越しの際は、ぜひご注文ください!
営業時間:11:00~22:00(21:00ラストオーダー)
定休日 :木曜日・第3水曜日
*臨時休業、貸切、営業時間変更等は
お知らせやFacebook、Twitter等でご案内致します。
席数 :カウンター4席、テーブル40席、テラス58席
クレジット :可
駐車場 :有
電話 :092-809-2937
住所 :819-0202 福岡県福岡市西区西浦284
URL :http://www.beachcafesunset-1990.com/
年末年始は1月4日まで休まず営業。
取材:福田基広、福田香織(SUNSET STYLE編集部)
撮影:福田香織
編集:松井脩将、福田基広(SUNSET STYLE編集部)