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サイプレス上野とロベルト吉野インタビュー「俺たちのライブはヒップホップだけではない」

サイプレス上野とロベルト吉野

日本語ラップシーンにおいて、広い層に向けて活動の幅を広げているラップアーティストといえば、彼ら「サイプレス上野とロベルト吉野」だろう。

レペゼン横浜を掲げ、地元に根付いた活動を行いながらも、着々と活動の幅を広げているお二人。
楽曲やライブパフォーマンスに定評があるのはもちろんだが、それ以上に筋の通った「人間力」が一番の魅力なのではないだろうか?

SUNSET LIVE2017の出演も決定した、そんな彼らにインタビューを敢行。是非楽しんでほしい。

 

 

 

 

── メジャーデビュー決定おめでとうございます!ももいろクローバーZやTEDDY LOIDが参加している「EVIL LINE レコード」とのことで、今回のレコード会社が決まった経緯をお聞かせください。

上野:ノリです!前々から担当してくれている男の方が元々ラッパーで、現場で話をしていた時のことが現実になったと思っています。

── 同事務所のももクロさんと共演したことが大きかったのですか?

上野:うーん、それはまた別のものだと思います。でも、自分で言うのもなんですが、その誰とでも出来る「きゃっきゃ感」がある程度相性良かったのかな?と思います。

── なるほどですね。9月6日発売のミニアルバムのテーマをよければお聞かせください。

上野:「俺たちを薄めずにさらに大多数に届けること」がテーマです。
今まで俺はちょっとエゴな部分を譲らないタイプだったのを、みんなでリリック精査したり、クオリティーコントロールではなく、共同で毎週ラジオが終わった後に話し合い、リリックを聞き、この表現を変えましょう!など話し合っています。

他も僕もそうですが、やはりラッパーは我が強いので、リリックやスタイルを指摘されることに対して、結構ムスッとするラッパーもいるだろうけど、今はラッパー出身の人間、後輩がちゃんと一レコード会社のディレクターになり、リリックに対しての指摘が出来るようになっていることが、俺の中でデカいと思います。
なぜなら先輩のラッパーに対してそのようなことは絶対言いづらいし、しかもラッパーがそういうのをすごい嫌うとわかっているから。でもラッパー出身のディレクターはちゃんと指摘してくれます。

── よくメジャーに行くと表現が少し制限される点をよく伺いますが、実際にはどうですか?

上野:実際サビに「ち◯ぽ」ばっかり入れていたら規制され、なんだよと思いましたが、実際聴き直した時にリリックに入れる必要ない上、それはどうでもいい話だと思いました。わざわざ37の年になるやつが「ち◯ぽ」をリリックに入れるものでもないし笑

吉野:メジャーに行って、表現がさらに濃くなっていますね。

上野:濃くなってます。

── 楽しみですね。

上野:そこを精査してみんながついてくるから、そこがどんどん表現が濃くなってきています。今まで言っている俺たちのやり方とはまた違います。違うと言ったら変ですが、だいぶ表現が濃くなっています。

 

 

 

HIPHOPが漫画化?『サウエとラップ~自由形~』開始経緯

── メジャーデビューなさる以前から、サイプレス上野さん監修漫画『サウエとラップ~自由形~』が、週間チャンピオンにて連載が始まっているのですが、どういった経緯でスタートしたのですか?

上野::フリースタイルラップブームが来ていているときに、編集者の方々が興味を持ってくださり、フリースタイルダンジョンの現場に来てくれてました。その際に、ギャグ漫画でラップをやるのはいいですが、ラップの中身は「本物」なリリックの内容を出さないと、誰もやってないのに、誤解されたままでいる「ヒップホップといえば“チェケラッチョ”」と変わらない。という話を編集部の方々にして、俺に監修させてほしい!と決めました。
漫画の中で、しっかりと名のあるラッパーとのフリースタイルバトルもあるし、中身のラップに関しては「本物」を伝えて、しっかり映像でも出す。それを漫画に入れています。

── youtubeとのコラボが新しいエンターテイメントの形ですよね、毎週楽しんで拝見させていただいています。毎週ラップ対決の相手のアーティストは上野さんと吉野さんが決めているのですか?

上野:マネージャーも含めみんなで決めています。あとは俺が「どこどこの誰々が良いと思うよ」という展開もあります。

── また結構、有名なアーティストがたくさん出られているので…。

上野:俺たちにしてみたら戦友であるから、普通に友達を呼んでいるような感じです笑
今までのシーンのあり方だったら、「なんだよ、漫画でラップなんかできるかよ!」と言われるであろう先輩方も、二つ返事でオッケーしてくれます。今まさに、時代が変わってきたと感じています。

── 漫画の作品をやるにあたって苦労した点はありますか?

上野:先生(漫画家:睦井栄史)が書いて下さったネームに合わせ流れを作って行くというのは、その場でリリック(歌詞)を書いたりするケースもあるので大変でしたが、セッションしているようで楽しかったです。来てくれたラッパーと「え、もう書けたの」「俺もう書いたよ」と言いながらやる時もあれば、即興でいいと言うのであれば、その場で即興(フリースタイルラップバトル)を先生の目の前で披露もしました。

 

── お二方漫画はお好きですか?

上野:俺は漫画まみれです笑

── 最近好きな漫画はありますか。

上野:結構ありますが、ウェブでしか読めないリードコミックというところでやっている、ジェントルメン中村先生が書いている「セレベスト織田信長」という、少し頭のおかしい漫画が好きです。PL学園の話を書いていた、「バトルスタディーズ」もオススメです。あとは今ちょうど読み直しているのですが、北区赤羽の清野とおる先生の「ゴハンスキー」も読み直しています。

── 、、、すみません、全然知らなかったです。今あげていただいた3作品を今日帰って…。

上野:(笑)ろくな影響ないと思いますよ。

── お二人のオススメの漫画を紹介しようかなと。。。

吉野:俺はあまり読みません。

上野:ヤンマガスピリッツとゴラクは全部毎週読むので結構、読書量は多いほうだと思います!

 

 

目に見えるもの全てが「スローモーション」に変わるくらい焦った過去のトラブル

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ライブの様子。会場を大きく賑わせていた、まさにエンターテイナー!

── 話が変わりまして、お二人といえば他のアーティストにない、一言で言えば「型破り」が売りであり「持ち味」であると思うのです。お二方の過去、一番印象に残っている事件やライブはありますか?

吉野:俺はライブ中に気絶したことがあります。上野とのはたき合いによる、満身創痍でした。足の力とか使っちゃって…。

上野:俺も吉野からターンテーブルに頭叩きつけられ、頭から血が出たことがありました笑 それから一番笑ったのは908フェス(注:KREVA主催の音楽フェス)です。さいたまスーパーアリーナ満員のお客さんの前で、吉野の音が出なくて。
映像で吉野を走らせて、お客さんも大興奮で、会場中が「おおおおーーー!!!!!」となっているのに音が全く出ず、、、笑

吉野が「よー、お前ら声出せよー、おー!」と言ってごまかしていて笑
タイトな時間の中のライブなんで、スタッフみんな心配していて。
でも俺、爆笑してしまいました!KREVAさんもつられて、すごく笑っていて、「あいつ半端ねーなー」と、あの時の吉野の胆力ってすごかった笑!

吉野:本当に、目に見えるもの全てが「スローモーション」に変わるくらい、超焦った。

── (爆笑)無事音は出たのですか?

吉野:出ました!つなぎ直して出ました!

── 配線の問題だったのですか?

吉野:SCRATCH LIVE(注:PCDJの機材名)の接続の問題でたまに会場で音が出 ない時があるので。。。

上野:今度やったら俺が出て行って、フリースタイルやればいいのだけども、908フェスの際は「こいつどう乗り切るのかなぁ」と思ってずっとニヤニヤしていて、まさかのアカペラで「SAY HOー!」ってコールアンドレスポンスを会場でかますとは(爆笑)

吉野:僕たちのスタイルが「型破り」と言われていますけど、何が型破り?と言ったら、行為自体はシャウトしたりなので、実際ヒップホップです笑!

 

 

── お二方のライブはヒップホップですが「型破り」で、例えるならば「パンク」のような荒々しく感じる時がありますが、元々パンク音楽も聴かれていました?

上野:いや、俺は全く聴いてなかったです。

吉野:俺はメタルやパンクは聴いてました。今も聴いていてそこからヒントを得る 事が多々あります。曲は細かくはあまり知りませんが、姿勢が好きで、生活の糧として聴 いてます。

上野:音楽ジャンル関係なしに、完全に友達として、あまり考えずに付き合っている連中に、バンドやパンク関係が多いから、僕たちも自然とそのノリがライブに出ているのかもしれませんね。

 

 

好きなことで食べていくために必要だと思うこと

(左:ロベルト吉野氏
(真ん中:NOBOSE代表 相馬 礼氏
(右:サイプレス上野氏

── お二方のアーティスト活動は、一般的な人から見たら「好きなことで食べてる」ところだと思うのです。「好きなことで食べていく」秘訣や指針のようなものはありますか?

吉野:俺は仕事しています笑

上野:俺の場合は、すごくだらしなくレコード屋で働いていたので、環境が最高でした。店長がLATIN QUATERというDJ/トラックメーカー(注:曲を作る人)で、仕事終わりは給料を売り上げから前借りして、おっぱいパブとか行っていました。

吉野:管理めちゃくちゃ…

上野:明日なんとかなる!とみんなで言っていました。特に不満はなかったのですけど、ライブが多く、あまり出勤できなくなってきたので、ここにいたらダラダラ続けちゃうので思い切って辞めて、そこから勤務する仕事はしない!と決めました。

ちなみに「これで食っていこう!」または「大舞台に上がろうぜ!」という話を、吉野と一回もしたことはありません。

── なるほどですね、楽しいことを続けよう!という感じですか?

上野:はい、そうですね。大変なこともあったけど、楽しさが勝っていたので、続けていたら、ありがたいことに、どんどん活動規模が大きくなってきて。あと、僕も吉野も、お互いバトルに出場するタイプなので、同じライブに出ているラッパーやバンドに対して、常に「負けたくない」という気持ちがすごく強く、吉野とここの意識は共通しています。

吉野:ステージの上に行ったら気は絶対に抜かない。

上野:俺たちが今日、一番やばいでしょ?というスタンスで常にライブをしています。一番やばいライブができるなら、俺は反則と思われても、勝ちに行きます。

── その積み重ねがきっと、今につながるということですね。

上野:俺にとっては全然反則でもなんでもないです。

吉野:今まで得て来たものをただ出しているだけです。それがお金になるのだったらいいし。

── お二方は破天荒で型破りな活動から、伝説を残しつつ、どんどん活動枠が広がってらっしゃるので、その秘訣のようなものはあるのか?と思い、今回伺った次第です。

上野:いや、何もないです。そこ考えて活動していたら、めんどくさいから。

吉野:とりあえず、目の前のことをやり続けるスタンスです!

 

 

日本語ラップの現状と、フリースタイルダンジョンについて

── ヒップホップの業界に話が変わります。上野さんといえば、日本語ラップの火付け役になっている番組「フリースタイルダンジョン」にご出演、この空前の日本語ラップブームの火付け役の一旦を担ってらっしゃいますが、今の業界の盛り上がりを、どう捉えていらっしゃいますか?

上野:悪いことではないと思います、どんどんラッパー人口も増えているし。その中で、サンセットライブにような、しっかりとした表舞台に出て、ライブの時に人間力を落とし込めるラッパーが、どれだけでてくるのか?ここが大事ではないかと考えます。

結局、若いラッパーでも背負っているものがある奴は、別にわざわざ犯罪とかしなくていい。単純に、今までの生き様がライブや姿勢に滲み出るので、それを楽曲なり、活動なりに落とし込める奴が、どのくらいいるのか?

単純にラップスキルが上手いだけだったら、山ほどいます。バスケで例えるならば、練習で3ポイントシュートがうまいだけの奴。「あ、うまいじゃん、利口派だねー、で?コートの中で何、残したの?」と、言いたくなるような、浅いラッパーが多い。

どんどんラップはやったほうがいいと思いますが、そこからもう一歩上に行かないと、ダメなのじゃないかな?俺たちフリースタイルダンジョンのモンスターが、現状を産んだ火付け役になったのであるなら、俺たちが先陣切って、もっと音楽とし ての裾を、広げる必要がある。やっぱりやっていた奴は音源もやばいしライブもやばい!と、わからせないといけない。本当に、そこに尽きると思います。バトルだけで買って賞金で暮らしていてもしょうがない。

── 音源を出して、ライブでもしっかり爪痕を残して行くことが大事、ですね。

上野:ですね!
若いラッパーには、もっともっと「ライブ力」をつけてもらいたい。そしたらもっと活動や表現、視野が広がると思います。なんだかんだ言って、若いラッパーたちは限られたやつ以外、小さい規模のライブ経験しかないから、すごく可哀想です。

そこでバトル好きな子達が、彼らを崇めちゃうから、経験の浅いラッパーたちが勘違いし、フリースタイルダンジョンに出場しても、1回戦で負けちゃうような子が、たかだか100人、200人のライブ会場でヒーローになってしまう。楽曲一枚も出してない奴らがヒーロー?いやいや違うでしょ?と思います。「さらに大きなライブ会場に、放り込んだらどうなるかわかる?誰も知らないよ、君のことなんて」と。小さいところのヒーローからもう一歩出ようよ、と。
若い子達と俺達はもう歳離れすぎているからどうでもいいけど、誰かが言ってあげないと。

 

── 実際フリースタイルダンジョン収録での、一番の苦労話はありますか?

上野:毎回です。全て。地獄のようですが、特に印象に残っているのは、俺の負けが続いていた時期の話。
以前、フリースタイルダンジョンの取材で、俺たちが運営している、横浜の戸塚にあるBar「WHAT’S GOOD」に来てくれて。番組の前説をやってくれている芸人さんも来ていて。俺が番組で連敗続きのため、テキーラ飲みまくって荒れていた時期がありました。
その時に、吉野が優しい奴だから「勝負事で上野が負けてるの、面白おかしく茶化してんじゃねーぞ」と本当に荒れてしまって、芸人さんや、番組ディレクターに「てめーら、ふざけんじゃねーぞ!こっちはよぉ、命張ってやってんだよ!!」って、ずっと言っていました。「嘘でしょ。すげえウケる」それぐらいリアルです。

── 、、、コンビ愛ですね。番組を毎週拝見していましたが、ピリピリした空気感がすごい伝わってきますもん。

上野:吉野は、俺が連敗していて、おそらく気が気ではなかったのだと思います。俺も逆だったら「吉野を笑い者にしてんじゃねー!」って怒っていると思います。

 

 

サンセットライブ秘話

 

── サンセットライブのお話を最後にお聞かせください。昨年、プライベートで遊びにお越しいただいたとのことで、本当にありがとうございます!プライベートで遊びに来られた理由は?

上野:仲間であり大好きな「 43K&Cheepsongs 」という友達のバンドのサンセットライブ出演が決まり、俺が大好きな先輩と「じゃあ行くよ!」って話になりました。元々サンセットライブ自体、一昨年出演させてもらった時に、面白くて最高だったんです。俺が出演させてもらった時は雨がすごかったけど、その後のアフターまで含めてすごく楽しく過ごせたんです。RHYMESTERさんと夜はずっと飲み明かして、最後、なぜか酔いすぎた宇多丸さんに珍しく怒られるという珍事もあり笑

楽しかった想い出が残っているサンセットライブは、ぜひ行きたいなと思っていました。去年のサンセットライブ前日、自分のライブだったので実は結構、日程的には厳しくて。前日DJだったので、終わってからタクシーで羽田空港に向かい、羽田空港のカプセルホテルで数時間寝て、福岡に向かう飛行機でも寝て。着いたらそのまま 43K&Cheepsongs のライブ。終わってちょっとしたら、また帰るという状態だから、正直行かなくてもいいじゃないですか、一瞬の客演で自分たちが出演するわけじゃないし。けど、サンセットライブは一昨年も楽しかったから、どうしても行きたいと思いました。あの場所、すごくいいと思っています。なので今回また俺と吉野でサンセットライブに呼んでもらえたのは、自分の中で、凄く嬉しいです。

── 今回、お二方の名前は、最初の段階から上がっていたそうですよ。サンセットライブ以外でも、よく福岡に来られていると思うのですが、福岡で好きな場所はありますか?

上野:「焼き鳥日本晴れ」さんが、俺たちの聖地巡礼です。

── へー!福岡に来られると、ほぼ毎回飲みに行かれるのですか?

上野:「焼き鳥日本晴れ」と「オレズ・マガラズ」の二つは。同級生もいるので結構朝までずっと飲んだりしています。九州男児の飲みっぷりを体感しながら、俺たちも負けねえぞ!と楽しんでます笑

吉野:「長浜屋ラーメン」とかも行くよね、何回も来させてもらっているけど、まだ観光気分で。なんだかんだ行ってしまう。

── 楽しんでおられますねぇ〜笑!

 

 

 

── 2016年のサンセットライブで、過去20年間共演がなかった、RHYMESTERさんとTHA BLUE HARBさんが交流するキッカケが上野さんだと伺ったのですが、そのお話をお聞かせください。

上野:DJの現場で、THA BLUE HARBと一緒で、BOSS君に「俺、サンセットライブ行きますよ」と伝えると、「へー、上野行くのか」と。RHYMESTERもサンセットライブで一緒だ、という話の流れから、BOSS君がMUMMY-Dさんともそろそろ話ししたいと。
で、「上野、お前ライブで会ったら、RHYMESTERの間に入ってDを俺に紹介してくれ」と言われ、「え!マジで、俺?俺がその役目?この和解の?」と。。。

 

サンセットライブ当日、BOSS君の到着を待ち、RHYMESTERも到着。
あーとうとう来たな、この時が!と、俺は落ち着かず、会場をうろうろしていたら、見てしまったんです。
Creepy Nutsの二人が、先にTHA BLUE HARBとRHYMESTERと一緒に写真を撮っているところを!

「はー?何やってんだよ!?俺に紹介しろって言っただろ、勝手に仲良くなってんじゃねえよ!」

と心で思い近づいていったら、「おー上野、Dとも話したよ!」と、すでにBOSS君は仲良くMUMMY-Dさんと話していて笑

「いやいや、BOSSくん、昨日言ったよね?俺に紹介しろって!ってクリーピー!お前ら何、写真撮ってんだ!」てアイツらに言うとCreepy Nutsの二人に至っては、「いやー上野さんすごいですよ、歴史的ですよ」って笑

── アハハ!!ちなみに、その後、二グループから何か話はありましたか?

上野:全くないですね。正直俺は、ちょっとブスッとしていました笑
Dさんにも「今日はお二方を仲介するために待ってたんですよ」と伝えると、MUMMY-Dさんが「まあいいじゃねえか」と言われて、さらにブスッとしていました笑

 

前日の夜中にBOSS君から「お前な、頼むぞ」と言われて、「あー指名来たぞー」 と俺は思っていて。まあ、そういうステージとのギャップが凄いところもBOSS君 の大好きなところですけどね。わかりあえる相手とは後輩でもサクッと仲良くなっ てる姿を現場で見させてもらってるので。その後、先輩たちはみんなMighty Crown 含めて朝まで飲んでいたそうです。俺は帰ってるわけじゃないですか、横浜に。いやいや、俺、その場にいれねーのかよ、なんなんだよ、、、と思いました笑

 

 

── 貴重なお話、本当にありがとうございます。最後、サンセットライブに参加される皆さんへ、一言お願いいたします!

吉野:皆さんに楽しんでもらいたいのが根底にありつつ、俺たちのライブは、他に はないポイントが構成上あると思うので、びっくりされる方も多いです。それを想 定して来てもらえたら嬉しいです。俺たちのライブは「ヒップホップだけではな い」ので。

上野:吉野と同じです。さらには当日ラップバトルの大会がある!実際凄い嫌なの ですが(笑)出るからには優勝かっさらうので全てを楽しみに待っていてくださ い!

 

 

取材を終えて

今の日本語ラップの盛り上がり、とくにフリースタイルラップの盛り上がりに関し、間違いなく彼らの貢献が大きい。様々な場所で、サイプレス上野氏とロベルト吉野氏のアーティストとしての素晴らしさはもちろん、「人として魅力がある」という話を聞く。

その秘密の一部分を、今回のインタビューで知ることができた。
メジャーデビューし、さらに大きく飛躍していく彼らを、これからも応援していきたい!

 

取材、編集、撮影:福田基広(SUNSET STYLE編集長)

 

 

PROFILE

サイプレス上野とロベルト吉野

マイクロフォン担当:サイプレス上野、ターンテーブル担当:ロベルト吉野。
通称『サ上とロ吉』。

2000年にあらゆる意味で横浜のハズレ地区である『横浜ドリームランド』出身の先輩と後輩で結成。
“HIP HOPミーツallグッド何か”を座右の銘に掲げ、”決してHIPHOPを薄めないエンターテイメント”と称されるライブパフォーマンスを武器に毎年多くのライブを行っている。

2007年に1stアルバム「ドリーム」を発表、2009年には2ndアルバム「WONDER WHEEL」を発表している。その後、恵比寿リキッドルームでワンマンライブを成功させ、その模様を収録した「ワンダー・ホイール ザ ライブ」を発売。

2011年9月には、横浜・神奈川をコンセプトにしたミニアルバム「YOKOHAMA LAUGHTER」をリリース。同年11月、SPECIAL OTHERSコラボアルバム「SPECIALOTHERS」へ参加。

2012年3月7日に約3 年ぶりフルアルバム「MUSIC EXPRES$」をリリース。アルバム収録曲「ちゅうぶらりん feat.後藤まりこ」は、テレビ東京系『ゴットタン』エンティングテーマに決定し注目を集める。

2012年12月12日には、”THE ORIGINAL 045STYLE”ことOZROSAURUSを迎えたシングル「ヨコハマシカ feat.OZROSAURUS」をドロップし、2013年2月20日に、4枚目となるアルバム「TIC TAC」をリリース。i-tunes HIPHOPアルバムチャートで1位を獲得。

2013年5月11日より、彼らのキャリア初となる全国8箇所のワンマンツアーを開催。

同年9月には、サイプレス上野が様々なアーティストとコラボしてきた楽曲をロベルト吉野が狂気のノンストップMIXしたアルバム「サ上とロ吉ミーツallグッドみんな」をリリース。

更に12月11日には、デビュー10周年を記念した初のベストアルバム「ザ、ベストテン 10th Anniversary Best」を2枚同時リリース。
2015年4月1日に、2年ぶり5枚目となるオリジナルアルバム「コンドル」がリリース!
2016年5月11日には、サイプレス上野のDJ名義、DJ LEGENDオブ伝説a.k.a.サイプレス上野が日本語ラップからJ-POPまでをコンパイルしたMIX CD「LEGEND オブ 特選 MIX」をリリース!

2016年6月11日に、横浜ベイホールにてワンマンライブ「サ上とロ吉のファン感謝祭~カミナッチャ2016~」を開催!
またベッド・インとコラボしたバブル×ヒップホップ・アンセム「成りアガりVICTORY」を2016年7月15日に配信!
2016年10月5日には、DJ LEGENDオブ伝説a.k.a.サイプレス上野として、P-VINE設立40周年を記念した日本語ラップMIX CD「LEGENDオブP-VINE日本語ラップMIX」をリリース。
また、今までヒップホップから学んできたことを書き連ねた自伝的書籍となるサイプレス上野 著『ジャポニカヒップホップ練習帳』も2016年11月22日に発売。
2017年新日本プロレス『WRESTLE KINGDOM 11 in 東京ドーム』オフィシャル・テーマソング「GET READY」を制作。
2017年1月26日より、週刊少年チャンピオンにて、サイプレス上野が監修した漫画「サウエとラップ~自由形~」が連載スタート。
また、同年キングレコードへ移籍し、2017年9月6日にはミニアルバムのリリースを予定。

現在、サイプレス上野は、テレビ朝日「フリースタイルダンジョン」レギュラー、Abema TV「Ameba Special 水曜THE NIGHT」水曜パーソナリティ、FMヨコハマ『Tresen』火曜日コーナー担当。他にもTVCMナレーションなど、越中詩郎級の『やってやるって!』の精神で多方面に進撃中。
フリースタイルRAPとしては、第三回藤沢サンパール杯優勝/2011 女性口説きMCバトルAmebreakヴァージョン優勝/2011 UMB静岡予選優勝/2014 戦極MCバトル第八章優勝/2014 UMB神奈川大会優勝/2014 AS ONE 優勝/2015 UMB(9sari)東京予選 優勝、と数多くのバトル大会で優勝をおさめる等、そのテクニックには定評がある。

また、サイプレス上野と中江友梨(東京女子流)のHIPHOPユニット”サ上と中江”によるミニアルバム「ビールとジュース」が、2015年5月20日にリリース。更にフルアルバム「夢見心地」を2016年11月30日にリリース。

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